この度、弊社代表取締役会長の吉川輔良が永年にわたっての宮大工として関東圏を中心とした国宝、重要文化財建造物の保存修理・後進の育成などで文化財保護に寄与した功績を称えられ、「令和5年度文化庁長官表彰」を受賞いたしました。
このような名誉ある素晴らしい賞をいただけたのは皆さまに長い間支えていたたいたおかげです。心より感謝いたします。
表彰式は2023年12月19日に京都ブライトンホテルにて執り行われました。
以下は今回の受賞にあたっての吉川棟梁へのインタビュー
■棟梁としてのキャリアを振り返って、最も印象に残っているプロジェクトは何ですか?
吉川棟梁:福正禅寺三解脱門の建立が最も印象に残っている
■宮大工としての特別な技術や伝統について教えてください。
吉川棟梁:伝統建築をやっている以上、とくに堂宮建築は木割のセンスこが必要。建物全体のセンスを養うこと。
■この受賞に至るまでのご経歴についてお聞かせください。
吉川棟梁:若い頃から同じことを繰り返し行ってきて気づけば50数年経ち今回の表彰に至った。自分としては特別なことをしてきたとは思っていない。
■棟梁としての仕事で最も誇りに思う瞬間は何ですか?
吉川棟梁:素晴らしい出来栄えとなり皆さんに喜ばれること。
■宮大工の仕事で最も重要だと思う技術や価値観は何ですか?
吉川棟梁:残るものを作る以上は手を抜かないこと。伝統建築技術に沿ったもの時代的なものも加味して造る。
■後進の職人に対して、どのようなアドバイスをされますか?
吉川棟梁:継続は力なり。大変なことも多いだろうが、めげずに一つの道を行くことが大事だと思う。
■日本の伝統建築における現代の役割についてどう思われますか?
吉川棟梁:技術を後世に伝えることが大事。現代建築も伝統建築に学んだものを取り入れることが良い結果をもたらすと思う。
■棟梁としてのキャリアで直面した最大の挑戦は何でしたか?
吉川棟梁:どれもすべて同じように集中してきた。どれもが挑戦。
しいてあげるとすれば以下の二つ
・福正禅寺三解脱門
・寶泉寺本堂再建
■これまでのキャリアで、最も記憶に残っているエピソードは何ですか?
吉川棟梁:木との出会いは全て記憶に残るエピソードである。
■棟梁としての仕事を通じて、どのような変化を経験されましたか?
吉川棟梁:全ての作業をできないと棟梁ではない。常に前向きに挑戦。
■今後のプロジェクトや目標について教えてください。
吉川棟梁:新築工事など多くのプロジェクトが控えている。職人たちにも良い機会なので応援していきたい。
■棟梁の技術や伝統を現代にどのように適応させていますか?
吉川棟梁:伝統建築をたくさんの人に知ってもらい、良いところを現代建築に生かしていく。
■宮大工の仕事において、最も技術的に難しいと感じる部分は何ですか?
吉川棟梁:見えない部分 複雑な小屋を組むのが難しい
■棟梁としての経験から、建築業界の将来についてどのように思いますか?
吉川棟梁:改修工事が多く新築工事が少ないため技術継承が難しい
設計も若い大工も伝統建築を積極的に学んで良い部分を取り入れてもらえれば良い方向にいくのではないか
■棟梁として、この先の日本を担う少年少女や若い世代に伝えたいことは何ですか?
吉川棟梁:日本文化を学んでもらいたい